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人生会議の日

 

例年並みに、寒さが厳しい季節になってきました。球磨地方特有の霧の季節です。

 

最近、在宅医療や看取りの研修会、ビハーラの研修会に参加する機会が増えています。

その中で大事なことだと改めて感じているのが、「「人生会議」をすること」です。

  

ところで「人生会議」ってなんだろう??と思われた方も多いかもしれません。

 

人生会議って?

 「人生会議」は、元々は、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)という名称ですが、昨年11月に「人生会議」という愛称が決定されました。

 

もしもの時に備え、受けたい医療やケア、自分の希望や思いなどについて、自分自身で考えたり、家族や大切な人、医療者などと話し合っておくことをいいます。

 

具体的には、

①自分にとって大切なこと・大事にしたいことはなにか

②自分が受ける治療やケアの希望

③自分が判断したり、希望を伝えることができなくなったときに、誰に代わりの判断をしてもらいたいか

などです。

 

自分で考えてみることが大切

すでに「人生会議」をしている人やはじめなくてはと思っている方もいると思います。

一方、そんなことは知りたくない、考えたくないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

デリケートな側面もあるので、家族やほかの人に強制して行うものではありません。

まずは自分自身が、もしもの時のことを考える気持ちがあるかということを、自分に問う必要があると考えています。

 

私自身、数年前にエンディング・ノートを購入し、自分の「もしもの時」に備えようとしたことがありました。

日々を過ごすうち、無意識にあまり考えたくないと思ったのか、空白のまま数年が経ちました。

 

ただし、いつ、「もしもの時」を迎えるかわかりません。

平等にだれしもが「もしもの時」をいずれは迎えます。

自分自身のよりよい人生のために、そして、家族が悩んだり、負担に感じたりすることを少しでも減らしていくために、心に余裕があるときに、徐々に考えをまとめていきたいなと思います。 

 

おわりに

11月30日(いい看取り、看取られ)は、「人生会議の日」です。

 

最期の時まで、自分らしく穏やかに生きるために、考えてみませんか?

 

(参考リンク)

「人生会議」(厚生労働省、神戸大学)